最近、LINEでのやり取りで「おじさん構文」という言葉を耳にすることが増えてきました。
若手社員から「それ、おじさん構文ですよ」と指摘されて困惑した経験はありませんか?
ビジネスの場でなくとも、プライベートで意図せず相手に違和感を与えてしまうことは、コミュニケーションの妨げになりかねませんよね。
この記事では、おじさん構文の特徴と具体例を紹介し、おじさん扱いされない適切なLINEの使い方をご案内します。
おじさん構文とは?
おじさん構文は、2017年4月にTwitterで話題になった「オジサンになりきろう講座」がきっかけで広まった言葉です。
主にLINEなどのSNSで見られる、中年男性特有の言い回しやメッセージの書き方を指します。
特徴的なのは、絵文字の使い方や句読点の配置、カタカナの使用頻度など、文章の形式的な部分だけでなく、親しげな態度や一方的なコミュニケーションスタイルにも表れます。
ビジネスシーンでは特に気をつけたい表現方法といえるでしょう。
また、同時に女性に対しては「おばさん構文」と呼ばれるものが存在します。
おじさん構文の特徴13選
おじさん構文には細かいところまで入れると、以下の13個の特徴があります。
- 絵文字・顔文字・記号を多用
- 逆に絵文字がない
- 下心が感じられる
- 気持ち悪い内容
- 文章中にカタカナを乱用
- 1度に送る文章が長い
- 多すぎる改行
- 親しくないのにメッセージになるといきなりタメ口
- 名前は「ちゃん」「チャン」付け表記
- 句読点「、」が異様に多い
- イマドキの若者言葉やヤンチャ系の言葉を使う
- 返信がこなくてもメッセージを連投
- 聞かれてないけど自分の近況報告
では、それぞれ具体例を用意しているので、早速チェックしていきましょう!
具体的な13例文で紹介
1. 絵文字・顔文字・記号を多用
最近の若者文化に合わせようとする気持ちから、絵文字や顔文字を必要以上に使用してしまう傾向があります。特に😅や💦などの汗の絵文字、σ(^_^;)といった顔文字の多用が特徴的です。
例文:
「お疲れサマです😊✨ 今日も一日頑張りましょうネ!💪😆 僕も応援してマース❗️❗️」
2. 逆に絵文字がない
絵文字の使用を意識的に避けようとするあまり、無機質な文章になってしまうケースです。これもまた独特の「おじさん感」を醸し出してしまいます。
例文:
「本日は大変お世話になりました。明日もよろしくお願い致します。」
3. 下心が感じられる
若者、特に女性との会話で、過度に親しみやすい表現を使用することで、意図せず下心が透けて見えてしまうケースです。相手に不快感を与える主な原因の一つとなっています。
例文:
「お仕事お疲れ様♪ 今度お茶でもどう?😊 私もさみしいし、良かったら話し相手になってあげるヨ❤️」
4. 気持ち悪い内容
特にビジネスの場面で問題となるのが、深夜のメッセージや過度な要求など、相手の立場や気持ちを考えない内容です。年上という立場を利用した強要めいた発言も、この類型に含まれます。
例文:
「遅くまでお疲れサマ!😊 おはようとおやすみは必ず返信するようにネ!約束だよ💕」
5. 文章中にカタカナを乱用
特に文末をカタカナに変えることで、柔らかい印象を出そうとする傾向があります。これは1990年代後半から2000年代初頭に流行った文体の名残とされています。
例文:
「今日モ一日お疲れサマデス! 明日はランチでもどうデスカ? 楽しみニナリマス😆」
6. 1度に送る文章が長い
メールの形式に慣れているため、全ての用件を1通のメッセージにまとめようとする傾向があります。これは、チャットツールの特性を活かせていない典型例です。
例文:
「こんにちは!先日は大変お世話になりました。その節は色々とご配慮いただき、本当にありがとうございました。さて、来週の予定についてですが、私の方の都合で恐縮ですが、火曜日か水曜日でしたら終日空いております。ご都合はいかがでしょうか?また、場所ですが、駅前のカフェでも良いですし、もしよろしければ、この前お話しした新しくできたレストランなんかどうでしょう?評判が良いと聞いているので、一度行ってみたいと思っているのですが…」
7. 多すぎる改行
文章の区切りごとに過度な改行を入れてしまい、1つのメッセージが必要以上に長くなってしまうパターンです。これもメールの書き方の影響とされています。
例文:
「おはようございます!😊
今日も良い天気ですネ!
昨日は遅くまでお疲れ様でした。
今日の件ですが、
午後3時からでも大丈夫でしょうか?
ご都合を教えていただけると幸いです。
よろしくお願いします!」
8. 親しくないのにメッセージになるといきなりタメ口
ビジネスの場面でも、LINEという媒体を使用することで、急に友達言葉になってしまう傾向があります。相手との関係性を考慮せず、場の空気を読み違えてしまうケースです。
例文:
「部長、書類見てくれた?👀 早めに確認お願いね~😆 今日中に提出したいから、よろしく~!」
9. 名前は「ちゃん」「チャン」付け表記
相手との距離感を急速に縮めようとする意図から、適切な敬称を使わず「ちゃん」付けで呼んでしまうケース。特に若い女性相手によく見られます。
例文:
「美咲チャン、今日もお仕事頑張ってマス?😊 僕も今から会議デス!一緒にファイトだね~✨」
10. 句読点「、」が異様に多い
文章を区切ることで読みやすくしようとする配慮から、必要以上に読点を使用してしまうパターン。かえって読みづらい文章になってしまいます。
例文:
「今日は、、、お疲れ様です、、、😊 明日の、会議の件で、、、ご相談が、あるのですが、、、お時間は、いかがでしょうか、、、?」
11. イマドキの若者言葉やヤンチャ系の言葉を使う
若者との距離を縮めようと、流行語や若者言葉を使用しようとするものの、使い方が不自然になってしまうケース。むしろ世代間ギャップを際立たせてしまう結果となります。
例文:
「ヤバタン!今日のプレゼンめっちゃウケたね!さすがっす!ナイスっす!今度みんなでワイワイしましょ!」
12. 返信がこなくてもメッセージを連投
相手からの返信を待たずに、不安になって次々とメッセージを送ってしまうパターン。相手の状況を考えない一方的なコミュニケーションとなってしまいます。
例文:
「今日は天気がいいですね!☀️」
(5分後)「お仕事中かな?」
(3分後)「忙しいですか?」
(2分後)「既読つかないけど大丈夫?心配です😢」
13. 聞かれてないけど自分の近況報告
相手から質問されていないにもかかわらず、自分の近況や日常を一方的に報告してしまうパターン。親しみを込めているつもりが、相手にとっては負担になることも。
例文:
「おはよう!😊 今朝は早起きして、近所の公園でジョギング🏃♂️してきたよ!昨日買った新しいシューズが履き心地バツグンで、30分も走っちゃった!😆 汗かいたから、シャワー浴びて、今から出勤!今日も1日頑張ろうね!✨」
この各特徴は、往々にして複数組み合わさって使用されることが多く、それによってより顕著な「おじさん構文」となります。ビジネスでのコミュニケーションでは、これらの特徴を理解し、適切な表現を心がけることが重要です。
おばさん構文との違いについて
おじさん構文に対して、中年女性特有の文章表現は「おばさん構文」と呼ばれています。両者には共通点もありますが、いくつかの特徴的な違いがあります。
主な違いのポイント
1. 誤字の頻度
おばさん構文では誤字が比較的多く見られます。急いで送信してしまうことや、スマートフォンの操作に不慣れなことが原因として考えられます。
2. 片仮名の使用傾向
おばさん構文の場合、文末だけでなく文章全体で片仮名が多用される傾向があります。例えば「オハヨウゴザイマス」「ゴチソウサマデシタ」といった使い方が特徴的です。
3. メッセージの特徴
おじさん構文が下心や馴れ馴れしさを特徴とするのに対し、おばさん構文は世話焼きな傾向や、必要以上の心配りが特徴となります。
ビジネスでの影響
職場での問題点
ビジネスシーンでおじさん構文を使用することで、以下のような問題が発生する可能性があります。
- 上司・部下間のコミュニケーション障害
特に上司が部下にSNS上で指示を出す際、不必要な絵文字を使用することでおじさん構文となり、意図せず相手に違和感を与えてしまうケースがあります。 - パワハラ・セクハラの境界線
「俺の彼女になれ」「おはようとおやすみは必ず入れるように」といった、年上の立場を濫用した強要は、パワハラやセクハラと受け取られる可能性があります。 - 業務効率への影響
冗長な文章や過度な絵文字の使用は、重要な指示や情報の伝達を阻害する可能性があります。
心理的背景
おじさん構文が生まれる背景には、以下のような心理的要因があります。
1. 若者との距離を縮めたい気持ち
若者文化に適応しようとする意識から、絵文字や若者言葉を活用しようとします。
しかし、その使用方法が不自然なため、かえって世代間ギャップを際立たせてしまう結果となります。
2. 自己防衛としての「冗談」
「ナンチャッテ」などの言葉を付け加えることで、相手から拒絶された際の心の準備をしています。
これは、傷つきたくないという防衛本能の表れとされています。
3. コミュニケーションギャップの原因
世代によるコミュニケーションツールの使い方の違いが大きな要因となっています。
例えば:
- ガラケー時代の名残からの絵文字の多用
- メール形式による長文の習慣
- 若者のような「り」(了解)などの省略表現に慣れていないこと
効果的な対策方法
おじさん構文を避けるための具体的な対策をご紹介します:
1. 基本的なビジネスマナーの徹底
- 相手との関係性に応じた適切な敬語の使用
- 業務時間外の連絡は必要最小限に
- 簡潔で要点を押さえた文章構成
2. SNSコミュニケーションの特性理解
- 長文を避け、要点を分けて送信
- 絵文字は最小限に抑える
- スタンプは場の空気を読んで使用
まとめ
おじさん構文は、2017年にTwitterで話題になって以来、世代間のコミュニケーションギャップを表す象徴的な現象として注目されています。
三省堂の「今年の新語2022」で2位に選出されるなど、現代社会における重要なコミュニケーション課題の一つとなっています。
特に重要な注意点は以下の通りです:
- 相手との適切な距離感を保つ
- セクハラ・パワハラに抵触しない配慮
- 世代を超えた相互理解の努力
- ビジネスの場に適したコミュニケーションスタイルの維持
最後に、コミュニケーションの基本は相手を思いやる気持ちです。
世代や立場の違いを理解し、適切な距離感を保ちながら、効果的なコミュニケーションを心がけましょう。